キャンピングカーで行く山スキーと山歩き

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zoom RSS 至仏山、平ヶ岳へ行ってきました。

<<   作成日時 : 2011/05/03 00:21   >>

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連休前半尾瀬周辺の山へ初めて行ってきました。28日昼過ぎに鳩待峠へ入り、29日は至仏山へ登り、ムジナ沢を下って尾瀬ヶ原へ出てから柳平を経て二俣から尾根を登り、1700m地点で雪洞泊、30日は平ヶ岳まで往復し、更に鳩待峠まで戻るロングランとなりました。ムジナ沢ではスキーの音に驚いたのか駆け下っていく熊の後姿を目撃しました。
これで100名山は69座、内22座が山スキーです。

        平ヶ岳山頂にて (山頂部は平坦で広い、観測機器が設置されたポールがあるのみ)
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        GPSログ
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これまで関東方面の山々は中京地区から遠いこともあって馴染みがなかったのですが、2年前に100名山を意識し始めると、そうも云ってはいられません。ということで、今回は4月前半の巻機山、谷川岳に続いてこの方面への山行です。今年の至仏山への残雪期の入山は5月6日までのようで天気予報とのにらめっこで今回の日程を決めました。

鳩待峠から入り、至仏山と平ヶ岳を登ろうとすると途中で1泊する必要があり、当初、山の鼻の至仏山荘で泊まることも考えてみました。しかし平ヶ岳は結構遠く、山荘を早朝出発しても鳩待峠へ16時頃までに戻るのはかなり厳しいのではと考え、初日に至仏山に登った後、可能な限り平ヶ岳へ近づき山中で1泊することとしました。ここで荷物の軽量化が最大の課題となります。テントは止めて雪洞を掘ることとし、シュラフもナンガの3シーズン用で済ませ、食糧も乾燥食材のみにしました。そしてビールは諦めウィスキーを少々。また、アイゼンは持たずクトーのみとし、水は途中の沢で汲むこととして出発時でおよそ14kgほどになりました。

このような山行に同行してくれそうな人もいないので今回も単独行です。道具はいつもの山スキー(板:アトミック・スヌープダディ174cm、ビンディング:TLT、ブーツ:ガルモント・メガライド、シール:コールテックス)です。

以下、日をおっての記録です。

28日(木)
 
下道のみを走り13時過ぎに鳩待峠へ到着、平日のためか駐車場には10台程度しかない。直ぐ係りの人が来て、駐車代金初日2500円、翌日以降1000円/日で2日分、計4500円を支払う。トイレは休憩所裏にあるものが利用できる。チップを100円入れておいた。

時々山の鼻の方から登山者や山スキーの人達が戻ってくるが人数は少ない。15時頃から風が強くなり、雪も舞ってきた。
車内で食事をとり、早々に眠りについた。時々車体が揺れるほどの強風が夜半まで続いた。

29日(金)

3時過ぎに起床し、簡単な朝食をとって出発の準備をする。風は治まっており青空も見える。

5:01 1600m 鳩待峠出発 至仏山入山口のボックスに登山届を入れてからシールで登り始める。まだ動き始めている人は皆無。クライミングサポートはほとんど使わない程度の緩い斜度の登高が続く。

6:00 1880m付近 黒い雲に覆われた尾瀬ヶ原が望める。至仏山方面は残念ながら真っ白なガスの中だ。

6:33 2000m オヤマ沢田代付近 強い風が吹き始め、ガスの中へ入る。雪も大分固くなってきた。この辺りには案内ポールが立ててあった。     

7:04/7:17 2100〜2135m 小至仏山脇 ガスで下は見えないが右下がりの急斜面にトラバース痕らしきものが何となく見える。念のためクトーを付けGPSで確認しながら、慎重にトラバースする。

7:46/8:21 2228m 至仏山山頂 なだらかな稜線を登って行くとガスの中にピークが見えたが、着いてみるとその少し先に本当の山頂があった。2228mと書かれた山頂標識は上半分が出ている。セルフタイマで写真を撮ろうとするが強風でカメラが倒れそうで苦労する。
エネルギーを少し補給し、シールは外して下る準備をする。ガスで全く下が見えないのでコンパスとGPSで念入りに方向を確かめながら最初はワル沢を慎重に下る。2050m付近から下が見えるようになり、広大な斜面をようやく快適に滑ることができた。2000m付近からムジナ沢へ向かって左へトラバースしていくが思ったより植生が露出していて何処を通るか悩む。結局1960m付近でスキーを担ぎ、岩の上を伝ってムジナ沢へ出る。この移動に大分時間がかかった。スキーを着けてムジナ沢大斜面で滑走再開。後行程を考え1700m辺りでムジナ沢左岸側の尾根を下り始める。1600m付近から針葉樹林帯に入る。

8:55 1540m付近で、前方100m程の所を駆け下りていく黒い大型動物が視認できた。熊さんだ。まだ冬眠していると漫然と思っていただけにビックリした。しかも自分が向かおうとしている方向に駆け下りていく。きっと冬眠明けで空腹に違いない。さあ、どうしよう。でも考えてみれば、ここらは本来熊さんの縄張り、そこに勝手に入り込んで熊さんを驚かせた自分が悪い、熊さん御免なさい。しばらく様子を見てからムジナ沢側に戻り右岸から遠巻きに下る。

9:06/9:29 1415m 尾瀬ヶ原に出て猫又川に到着、登山者の姿も遠くに見える。熊さんが駆けて行った付近を眺めても何の兆候もない。もう安心だろう。ここで、腰を下ろしテルモスのコーヒを飲みのんびり休憩する。近くを単独の男性登山者、しばらくして7人の男女混成登山パーティーが挨拶を交わしながら猫又川右岸を上流へ向かって通過して行く。自分もシールを貼り、猫又川右岸を進み始める。平坦な柳平は重荷もさほど気にならず快調に進むことができ、つぼ足の先行登山者を追い越し、先頭に出た。沈まず前へは滑るスキーは本当に早い。

10:08 1463m 二股から右俣へ進むべく猫又川のスノーブリッジを探すが意外に雪解けが進んでいて安心して渡ることができたのはしばらく左俣側へ進んだ所だった。少し戻って右俣の入口を観察するとスノーブリッジも見当たらず、谷上部の積雪もなんとなく嫌な感じだ。

10:11 1465m 結局、トレースはないが進路を誤る心配もないので右俣と左股を分ける尾根を直接登り上げることとする。尾根の中間辺りまでくるとスキーで下った跡が所々残っていて、時々赤布も目につく。尾根に登り上げる前に水汲みをしておくのを忘れてしまった。振り返るとしっかりガスで覆われていた至仏山の山頂がきれいに見えている。「早起きは三文の徳」ではなかったか。

11:28/12:09 尾根を抜け、1667m辺りの平坦な所を進むと左側にワル沢が出てきた。ラッキーなことに一部流れが見えている。ここで水汲み開始、水面まで3m近くある。単独なので絶対に川に落ちてはいけない。コッフェルに紐を着け流れに落として水を汲もうとするが、片持ち式のコッフェルは傾き、雪面に引っ掛かって更に傾くので折角中に入った水が途中で大部分こぼれてしまう。30分以上かかってようやく2リットル汲むことができた。これで雪から水を作る必要がなくなりホッとする。
2kg重量の増えたザックはずっしりと肩に食い込む。これでより高い所へ登る意欲は完全に失せ、頭の中は雪洞設営場所探しのみ。

12:18 幸い直ぐに1700m付近で良さそうな斜面が見つかった。3mゾンデでも底付きしない積雪がある。今夜の宿はここに決め、緩んだ雪でぐっしょり濡れてしまったシールを木の枝にかけて乾かしてから腹ごしらえする。

12:40から掘削開始、雪洞は大昔遊び半分で作ったことはあるが実際に泊るのは初めて、これだけ気温が上がって雪が緩むと夜中に天井が下がって埋められてしまうのではないか、単独だとどうしようもないと心配になる。そこで通常のようにL字型またはT字型ではなく、幸い積雪は豊富なのでI字型にし、出口に近い所に頭を置くように作ることとした。(これは杞憂で、一晩経っても天井高に特に変化は感じられなかった。この時期の雪は密度が高くしっかりしている)
3時間かかって、ようやく入口0.8mX0.8m、奥行き1.8m、内部の幅1m、高さ1.2m程度の別荘が完成した。無理な姿勢での作業が続いたので腰が痛い。でも、早い時間から着手したので明るい内に完成してよかった。
作業中、2パーティーの登山者が横を通っていったが、皆さん面白がって「しっかり穴掘り楽しんで下さい」などと声をかけて下さり、気分転換になった。

レトルトの五目御飯と雑炊で味気ない夕食を済ませ、あとはヒマに任せてウィスキーをチビリチビリやり、暗くなるのを待つ、19時過ぎにようやく暗くなった。入口はツエルトを垂らしてふさぎ、そのすぐ近くに頭が来るようにしてシュラフに潜りこむ。ブーツのインナーは念のためシュラフに入れた。しっかり着込んでいるので、最初のうちは上半身が暑く感じた。
1時間おき位に目が覚め、生きているのを感じてまた眠りに入るような状態を繰り返し、深夜には多少寒さも感じたが我慢できないほどでもなかった。

<1日目の行程:沿面距離;13.6km、累積高度;+1315m/-1208m>

        鳩待峠駐車場(平日のせいかがら空きだ)
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        まだ青空が眩しい
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        黒い雲に覆われた尾瀬ヶ原、左側にあるはずの至仏山はガスの中
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        至仏山山頂にて(セルフタイマ撮影)
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        2050m付近からの尾瀬ヶ原
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        ムジナ沢(左岸の針葉樹林帯の中で熊さんを目撃)
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        柳平を行く
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        二俣の間の尾根から至仏山を望む(ガスはとれている)
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        製作中の雪洞
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        雪洞内部(ローソク点灯)
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        雪洞入口はツエルトで塞いだ
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4月30日(土)

まだ真っ暗な4時前に起きだす。入口のツエルトをストックで持ち上げて空間を作ってコンロで湯を沸かし、またまたレトルトのカニ風味のおかゆで朝食とする。ついでにコーヒも作りテルモスに入れておく。
ここに置いて行く荷物を整理し、ザックを締め直し、シールを貼って出発準備完了

5:30 雪洞式別荘出発 出だしは急斜面だがすぐ平坦な所に出る。少し進むと大白沢山の南東面の岸壁から続く谷に出る。ここの少しの急斜面を登りきると 後は緩やかな左下がりの片斜面をトラバース気味に登って行くと大白沢山の左肩へ出る。

6:09/6:16 1800m大白沢山とジャンクションピークの鞍部、向こう側には大型のテントが張られている。昨日横を通って行ったパーティーのものだろう。
ここでジャンクションピークを滑りながら巻こうと考えシールを外し、高度を落とさないように注意しながら山腹を回り込むと、大きな谷が出てきた。地図をよく見れば判ることなのに浅はかにも思いこみで動いてしまった自分が恥ずかしい。仕方ないのでカニさん登りで尾根を目指す。丁度尾根の上を昨日雪洞の横を通って行った2つの登山パーティーの人達がアイゼンを着けて通過していく所だった。傾斜が緩んだところでスキーをザックにつけ、つぼ足でようやく尾根へ出ることができた。そのまま目の前の1920mピークを目指す。

6:43 1920mピーク ここで再度スキーを着ける。尾根筋は大きな段々畑状態で滑りも面白くなさそう。よく見ると右側に伸びた雪庇が欠けている所があり、ここから右側の急斜面に出て滑り下りる。早い早い。あっという間に登山者を追い越す。

6:53/6:58 1800m鞍部 シールを張り付け登り始める。大分疲れも出てきてピッチが上がらない。

7:43 1895m白沢山山頂 手前で振り返ると1920mピークから北東面の急斜面を滑り降りてくる後続の山スキーヤーが見える。平ヶ岳までまだ大分ある。

8:19 1920m 風が強くなり寒くなって来たのでアウターを着込んでいると、若い山スキーヤーが追い抜いて行った。先程1920mピークからの急斜面を滑っていた人だろう。早い。
ここからもきつかった。足がなかなか上がらない。滑る所で抜いた登山者にも抜かれ、黙々と登る。先行する登山者の姿が見えなくなり、少しすると急に斜度がなくなってのっぺりした山頂平に出た。

8:53/8:56 観測機器のついたポールの立つ2141mの平ヶ岳最高地点にようやくたどり着いた。先行した地元の4人組登山者に迎えて頂き、写真も撮って頂いた。平ヶ岳山頂は北東へ160mほど進んだ所にあるとのこと。折角なので行ってみることにする。

9:00/9:19 2139.6m 平ヶ岳山頂、ハイマツに囲まれてはいるが、雪以外何もないところをGPSは山頂と指示している。辿りつけて本当に嬉しい。暗くてあまりはっきりしないが周囲の山々を見ることはできる。しかし、燧ヶ岳くらいしか判らないのは残念
既に山スキーヤーと4人組登山者は下山して行った。寒いのでテルモスの暖かいコーヒーでアンパンを喉に流し込んでからシールを外し滑降に入る。
山頂から2000m辺りまでは快適な滑降を楽しめた。1936mピーク辺りで後続の山スキーヤーと出会う。白沢山手前の1920m鞍部で荷物を下ろして休憩

10:07 1952m 白沢山 ここからの下りで4組の山スキーヤーとすれ違った。

10:23/10:26 1800m 鞍部 アウターを脱ぎ、シールを着けて登り始める。尾根筋は段々畑状態で登り難いので右側の樹林帯に入るが、こちらも小さな段々があって大回りする割にはなかなか上へ進まない。ヒーヒー云いながら登っていると地元4人組登山者が抜いて行った。

11:10 1920mピーク よろよろしながら到着、この先まだ登りが少し残っているのでピークからもシールを付けたまま下る。ここで再度地元4人組登山者と一緒になり、時々話を交わしながら進む。

11:22 1885m 大白沢山左肩 地元4人組登山者は左手のテン場の方へ向かい自分は右手に向かう。結局この方達とは朝からこれまで、互いに抜きつ抜かれつしながらご一緒させて頂いた。ここでお別れの挨拶をしてからシールを外し、朝自分が登って来たトレースを辿る。

11:47/12:15 1700m雪洞 80m程の急斜面を下ると雪洞式別荘にドンピシャで辿りついた。残して行った荷物はそのまま残っていた。荷物を整理し直し、ザックへ納め直すのに結構時間がかかった。
後は重荷を背負って、昨日登って来たトレースを辿って下るのみだ。
1600m付近でテントを背負った単独のテレマーカさんに追いつき、言葉を交わす。昨夜は少し上でテントを張り、今日は周辺をスキーで歩きまわってから下山する所とのことだった。
ここからは先行させて貰い尾根筋を下る。1500m付近で右側の谷(左俣)を見ると谷はまだ完全に雪で埋まっている。尾根筋をそのまま降りていくよりはこちらの方が良さそうなので左俣へ下り、猫又川右岸へ出た。後は柳平の平坦な下りが延々と続く、シールは付けずにヒールフリーにして、パスカングでゆっくり走る。途中で小雨が降ったり止んだり、そのたびに雨具代わりのアウターを着たり脱いだりせねばならず面倒だった。山の鼻の融雪地で植物の調査をしていた。

13:50/14;21 1420m至仏山荘 ようやく到着、山菜うどんを食べてやっと生き返った気がした。鳩待峠へ向けて出発する頃には雨が本降りになって来た。登りに向けてシールを付けるが、びしょ濡れで糊は殆ど効いておらず、前後の金具で辛うじて付いている状態だ。暑苦しいがアウターを着て出発、山荘近くのテン場には10張り以上の色とりどりのテントが張られている。
山荘から2kmほどは林間のなだらかな登りが続き、最後の1km強が少し斜度が増す。山の鼻へ向けて下って行く多勢の登山者やスキーヤーとすれ違った。

15:35 雨が結構強く降る中、鳩待峠へようやく到着。駐車場は昨日出発する時とは比べ物にならないほど人と車が溢れている。無事帰って来れて本当に良かった。
とりあえず道具を車に納め、濡れた衣服を着替えてホッとする。携帯が通じるので家内へ無事下山した旨伝える。

<2日目の行程:沿面距離;23.3km、累積高度;+1734m/-1847mm>

        白沢山手前から振り返る1920mピーク(奥は至仏山)
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        白沢山から望む平ヶ岳(まだ遠い)
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        GPSが指示する平ヶ岳山頂(雪に埋もれて何も見当たらない)
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        平ヶ岳山頂からの燧ヶ岳
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        尾瀬ヶ原からの燧ヶ岳
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       至仏山荘
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戸倉へ下り、「おぜかもしか村」で温泉に浸かる。両足の踝内側の靴ずれが破れ湯が沁みて痛い。
その後、沼田の道の駅白沢まで走り車中泊、キャンピングカーを含め多くの車が車中泊している。

5月1日(日)
1日かけて下道をゆっくり走り夕方無事帰宅。天候のせいなのか、東日本大震災のせいなのか、ゴールデンウィークにしては車が少なく感じられた。





 






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