越後駒ケ岳へ行ってきました

4月16日(月)に越後駒ケ岳へ山スキーで登り、2000mの山とは思えないスケールに感動してきました。これで100名山も91座となりました。

        石抱橋からの越後駒ケ岳
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4月に入ったら条件の良い時に越後駒ケ岳へ登ろうと、毎日ネットで今年の情報を探していましたが、例年なら結構多くの報告があるのに、今年はsakeyamaさん他の3月27日に関する報告があったのみで後が出てきません。
これは何を意味するのか? 4月に入ってから週末の天気があまり芳しくなかったことも影響しているのかも知れないが雪が異常に多すぎるのかもしれない。
越後駒ケ岳の登高や滑降コースについては前年までの山行記録等を参考にしてカシミール上でシミュレーションも繰り返し、前年までと同じような条件なら私でも日帰りは十分可能と踏んでいる。しかし、今年は全く状況が判らない。私の山行スタイルは単独行が多く、今回の越後駒ケ岳も単独行となる。雪が多すぎてラッセルが必要な場合、日帰りできるのか?駒の小屋泊しなければならないのか?・・・初めての山で心配すれば切りがない。

4月も中旬になって、ようやく15日(日)、16日(月)に好天が期待できそうになった。そこで立てた作戦は、、、日帰り/小屋泊まりの両方の準備をし、15日(日)の昼過ぎに入山口となる銀山平へ入って自分の目で雪の状態を確かめることにしよう。この日は好天予報で入山する山スキーヤーもいるに違いないから、下山してくる人に状況を聞くことも出来るかもしれない。

4月14日(土)
昼食後出発、いつものように下道を走り、霙降る和田峠を越えて道の駅マルメロの駅ながとへ18時到着、やすらぎの湯に浸かってから、ここで車中泊

4月15日(日)
長野から飯山、栄村を経て新潟県へ入ると流石に豪雪地帯で残雪もまだ半端ではない。魚沼市折立から奥只見シルバーラインへ入り、銀山平へ抜ける。銀山平の道路の両側は3m以上の高さの雪の壁だ。石抱橋へは13時前に到着、橋の付近には20台以上の車が停まっている。
長靴に履き替え、入山口から少し入ってみるとスキーなら全く沈むことなく歩けそう。土曜日に降った雨が山の上では雪になっているだろうが、それほど多くはないだろう。明日は日帰りに決定!
13:40頃最初の人が降りてきた。長岡の若いテレマーカさんだ。お話を伺うと駒の小屋下辺りから上は新雪が積もっていたが下部は締まった雪とのことだった。2番手は14:40頃で、お話を伺うと大体同じような状況だった。白沢を下った方も何人か見えた。暑くて持参した2リッターの水を飲みきってしまったと語っていた方もみえた。
明日の予定を家内に連絡するのと今晩の夕食調達のため、一旦魚沼市街地へ下り、17時過ぎに再度銀山平石抱橋まで戻る。17:30に最後のパーティーが下りて来て、あわただしく帰って行くと、辺りは静まり返ってしまった。
今夜はここで一人淋しく車中泊とする。夜中に外を見ると一面の星空だった。

4月16日(月)
4時前に起床、簡単な朝食を取り、いつものようにテルモスに熱いコーヒーを入れる。登高中暑くなることが予想されるため、ハイドレーションにアクエリアスを水で薄めたものを2リッター準備し、別に500ccの水もリュックに納めた。後、クトーと念のため12本ツメアイゼンも納めた。

メンバー:単独
用具:アトミック・スヌープダディ174cm、TLTバーティカル、スカルパ・マエストラーレ

4:50 780m 石抱橋 スキーを着けて出発、単独行だが念のためビーコンのスイッチも入れておく。右手の除雪前の樹海ラインを辿り、その後は北又川左岸沿いを進んで行く。まだ雪面は硬いがシールは良く効く。銀山平のペンション村越しの中ノ岳と越後駒ケ岳が美しい。左手下の北又川の水も澄んで綺麗だ。途中、汗が噴き出してきたので中間着を1枚脱ぐ。

5:40 836m 柳沢出合 ここから更に北又川沿いに続くトレースもあるが、稜線からの眺望に期待して計画通り柳沢に入り、2つ目の尾根にとりつくこととする。急な尾根をつぼ足で辿った跡が残っていたので、自分もつぼ足で一気に登り上げようとスキーをリュックに着け、念のためアイゼンも着けて歩きだした。しかし、思った以上に沈んでしまって断念、一旦平坦地まで戻り、シール登高形態に切り替える。これで10分のタイムロス、まだ斜面は凍っていて急斜面なのでクトーを着け、斜めに登って行く。25分ほどで稜線へ抜けた。
尾根の中間辺りで雪割れが始まっていたが何とかスキーを履いたまま抜けることができた。この様子だと近い内に切れてしまうだろう。
道行山山頂直下で下山してくる夫婦連れの登山者とすれ違い挨拶を交わす。昨夜は小倉山に雪洞を掘って泊ったという。楽しそう!

7:22/7:34 1284m 道行山 ここで初めて腰を下ろして休憩、後を振り返ると銀山平が彼方に見える。結構な距離を進んできたものだ。
ここからの越後駒ケ岳の眺めは素晴らしい。とても2000mの山とは思えない無木立雪面が延々と続き、この地域の降雪量が半端でないことを改めて思い知らされる。そういえば、これまでトドマツなどの針葉樹を見かけなかったような気もする。
ここからの下りは、シールを外すのも面倒なのでそのまま下る。

8:06 1355m 小倉山下 ここは山頂左下を巻いて行く。山頂下部西面に雪洞が残っていた。ここからしばらくは傾斜の緩い広い斜面を登って行く。スキーやボードの滑走痕が無数残っている。冷たい風が少し出てきたので中間着を着直す。
後続が来ないかなと時々道行山方面を振り返るが人影は見当たらない。平日だから誰も来ないのかな?少し淋しいな!などと一人ブツブツ言いながら登りの辛さを紛らわすように進んで行く。


8:55/9:10 1560m 百草の池 ここで2度目の腰を下ろしての休憩、下を眺めると人影が、、これまで道行山からの稜線には見当たらなかったので白沢から登ってきたに違いない。シルバーラインを通って来たはずだから、石抱橋出発は早くても6:30、滅茶苦茶早い。
この付近から前々日に降った重たい新雪が積もっている。少し急になった斜面を登りきり、1783mの小ピークを越えると細めの尾根を進む。ここから見上げる駒の小屋下の急斜面は幅の狭い壁のように見える。新雪の斜面にはつぼ足の跡や、スキーのカニさん登高(下降?)の跡が残っている。前日の下山者から聞いていたので、躊躇なくスキーを脱ぎ、リュックに括りつけ、つぼ足で登り始めるが雪が崩れて中々上へ進まない。四つん這いのようになりながらだましだまし登って行く。私がもがいている横を、後続の方が何の苦もなくシールのまま追いついて来て、挨拶と少しの言葉を交わしただけで先に行ってしまった。私には異次元の人に思われた。

10:18/10:25 1900m 駒の小屋 下からは鉄塔しか見えなかったが小ピークを回り込むと小屋が見えた。ようやく苦行から解放された。ここでまた、一休み。
ここからの眺めも素晴らしい。昨年山スキーで登った至仏山や平ヶ岳、俎嵓までしか行けなかった燧ヶ岳がよく判る。
異次元の方は既に山頂直下の斜面の2/3辺りを登って行くところだった。気を取り直して最後の登りにかかる。前々日降った雪は20cmほどで十分重い。

10:49/11:07 2003m 越後駒ケ岳山頂 ようやく山頂へ到着。よく頑張ったと自分を褒めてやる。山頂には2本の標識と神像が雪の上に出ていた。
異次元の方は山頂から北に寄った急斜面の上で滑走の準備をしていた。
しばらく周囲の山々を眺める。名の判る山が少ないのが悲しい。セルフタイマーで写真を撮ってから、先程異次元の方が立っていた所まで行ってみると、北面の大斜面を途中まで滑り下りて立ち止っているところだった。そのうちに更に下まで滑り下りて行った。登り返しが大変そう。でも、あの異次元の方なら苦もないか。
シールをはがし、滑降の準備をして、いざ出発!しかし、重たい雪でノーマルキャンバーの板では曲げるのが大変

11:10/11:29 1900m 駒の小屋 小屋の横で腰を下ろして腹ごしらえし、出発の準備をしていたら二人の男性登山者が登って来て挨拶を交わす。登りに苦労した小屋下の急斜面は上から見ても、両側が切れ落ちていて、しかも雪質は重々で最悪、ここは恥ずかしながら安全第一でカニさん下りで慎重に下る。細尾根からは先は特に問題ないが、時々ブレーキのかかる雪質で疲れる。百草の池を通過したところでTシャツ1枚で登って来る若者スキーヤーとすれ違い、挨拶を交わす。今日の入山者は5人のみのようだ。
白沢を下ることも頭をかすめたが、尾根から覗くと、山肌が崩れて谷底が茶色に見えるようなところもある。1昨日は雨で昨日、今日は気温も上がったことだし、安全策過ぎるかもしれないが、不案内な所を行くのは止めよう。ということで、登りと同じ道行山経由で下ることとする。

12:02/12:14 1244m 小倉山/道行山鞍部 登り返しに備えシールを貼る。ここまで下って来ると寒さは全くないのでアウターを脱ぐ。
 
12:31/12:41 1284m 道行山 シールを外し、周囲の山々に別れを告げ、稜線沿いに下り始める。既に雪は重いザラメになっている。雪割れが始まっているところも何とか繋ぐことができた。2番目の尾根を下り、最後の急斜面は自分が削り落とした雪がゾロゾロと落ちてくる中を滑り降りる。

13:09 836m 柳沢出合 ここまでくれば一安心、後は林道下りだけだが傾斜は緩く小さな登りもあるのでヒールフリーにする。そして中間着も脱ぎ、アンダーのみでパスカングで下り始める。
途中、左上を見上げると、急斜面の上に結構大きな雪庇が張り出している。これも何時か崩れ落ちるのだろうか?落ちてくると怖いな。
北又川越しのバンガロー村の方にはノルディック・スキーの練習をしている一団が見える。石抱橋近くでは枝折峠へ向かう国道352号線の除雪が始まっていた。

13:45 780m 石抱橋 無事下山できた。橋を渡りながら山頂を踏ませて頂いた越後駒ケ岳に別れを告げる。越後駒ケ岳は少し霞んでいた。

<沿面距離:19.1km、累積高度:±1570m GPSログです>

車に戻り、日向ぼっこしながら道具を片づけていると、異次元の方が戻ってきました。お話をお伺いすると、なんと、3月27日の貴重な報告をされていたsekeyamaの道楽日記のsakeyamaさんでした。雪山のこと、山の花のことなど越後の山々の素晴らしさを色々教えて頂きました。

のんびり後片付けをしてから銀山平を出て、ゆーパーク薬師の湯で汗を流し、十日町、津南を経て長野県へ入り、飯山の道の駅花の駅千曲川に18時過ぎに到着。ここの道の駅はウォッシュレット付きの綺麗なトイレもあって中々快適です。車中泊と思しき車も4~5台います。私もここで泊ります。

4月17日(火)
6時に花の駅千曲川を出発、途中信州中部の実家へも立寄り、下道のみで15時に無事帰宅しました。途中、南木曽辺りから南は桜がまっ盛りで、目を楽しませてくれました。

今回の全走行距離は864km、越後は遠かった。でも素晴らしい山スキーの旅となりました。

        出発直後の越後駒ケ岳と中ノ岳
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        銀山平ペンション村越しの越後駒ケ岳と中ノ岳
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        道行山南東尾根(雪割れが始まっている)
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        道行山から銀山平を振り返る
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        道行山からの越後駒ケ岳(無木立斜面が続く、まだ遠い)
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        駒の小屋下急斜面(写真ではあまり感じないが細尾根の急斜面)
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        駒の小屋から南東方面(燧ヶ岳、平ヶ岳、至仏山等が見える)
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        越後駒ヶ岳山頂(背後は巻機山?)
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        山頂にて(ピンボケです)
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        駒の小屋
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        国道352号の除雪が始まっていた
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        GPSログ
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